不妊症(体外受精)のよくあるご質問
- 両側卵管閉塞と言われて、体外受精しか妊娠する方法はないと言われた。
- 子宮卵管造影検査(HSG)の診断率は60%と言われています。
卵管周囲の癒着については、30%以下の診断率と言われています。
当院では、再度造影剤を変更してHSG行ったうえで、両側卵管閉塞の診断となった場合、卵管鏡下卵管形成術(FT)か体外受精を選んでもらっています。
36歳未満、不妊期間3年未満という条件を満たす患者様には、FTという選択肢もあるとお話ししています。
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と言われて、排卵しないので体外受精しか妊娠する方法はないと言われた。
- まずは、誘発剤(クロミフェン)やメトホルミンなどの併用で排卵を試みます。
治療経過とともに、薬剤に反応し排卵する患者様が増えていく傾向があります。しかし、中には治療に反応しない患者様もいます。
そうした患者様には、腹腔鏡下卵巣多孔術を勧めています。術後約80%に自然排卵を認めると言われています。
また、自然排卵しない場合でも、誘発剤の反応が改善し排卵しやすくなると言われています。
遠方で排卵モニターで頻繁に通院できない患者様にも適応があると考えます。
- 体外受精で妊娠出来なかったから、一生妊娠しないと思っていた。
- パートナーが同じでも、体外受精後に自然妊娠するケースはよくあります。
体外受精で妊娠しなくても、その後自然妊娠や人工授精で妊娠することはよくあることで、ステップダウンすることも一つの方法と考えます。諦めないことが大切です。
妊娠への道のりも、体外受精が最善で唯一の道ではないと考えています。
- クラミジア感染により、卵管のひだが障害されているため、HSGで通過していても妊娠しないと言われた。
- 卵管の機能については、いまだに正確に評価する方法がありません。腹腔鏡もしくは卵管鏡で、卵管のひだをみる程度です。
時に36歳未満、不妊期間3年未満の患者様には、タイミングから人工授精へとステップアップして妊娠に至らなければ、体外受精を考えていただきたいと思います。
クラミジア感染=体外受精では決してありません。
- 経口避妊薬(OC)を飲んでいたら、子宮・卵巣が小さくなっていると産婦人科医に言われた。
このままだと妊娠できなくなると指摘され、OCを中止した。
- OCを飲んでいることで、不妊症には絶対になりません。むしろOCを飲むことで、不妊症(内膜症)の予防になります。
生理痛による経済的損失を考えると、ピルは血栓症のデメリットを除けば、たくさんの方に多大な利益をもたらしてくれます。
しっかりと知識のある産婦人科医の指導のもと、OCを安全に服用するとことをお勧めします。

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